洋画【2020.10月ピックアップ】
10-6=
4ヶ月経ってますね
月ごとに映画をピックアップ記録すると息巻いて続けるはずが4ヶ月空白です。
人生気ままにいきましょ。
『サウスポー』
今月イチの映画!!!(まだ10/11)
このジェイク・ギレンホール、最高。
この方、本当に、凄い俳優さんですよね。口を開けて見入ってしまいます。
ボクシングに興味があるわけでもないのに、ギレンホールの闘いっぷりに心掴まれました。
妻と娘がいるビリー。怒りのコントロールができないせいで結果的にどん底に堕ちてしまうボクシング界のチャンピオンが、目の前と向き合って父親として再起するまで。
夫を支える妻役のレイチェル・マクアダムスも魅力的です。ほんと可愛い。
私これ、ストーリーも勿論、さらにキャスティングが大好きです。
『エベレスト』
これもジェイク・ギレンホールが出てます。
1996年のエベレスト大量遭難という実話がもとになっていて、日本人女性の2人目のヒマラヤ登頂した方もいた遠征隊の映画。
これは観て良かったです。
私はきっとエベレストを夢見ることはないけれど、胸に刺さった言葉が、「決定するのは人間じゃない、山だ」というようなセリフ。
アタックするも戻るも、生きるも死ぬも、自然の前では人間は無力で人間の自由に山があるわけではないんだと思わされます。
自然の壮大さと、人間の無力さ。
登頂に全てを注ぎ、立った瞬間の感動は観ている側も胸が熱くなります。
『インターステラー』
ノーラン監督は好きな方です。
ずっとわかりにくいモヤが漂ってるような映像というか…それを感じたくなる中毒性がノーラン監督の作品にあるように私は感じます。
長めなのに惹き込まれてしまった映画です。
宇宙があって、地球があって、今この3次元という世界に自分がいるんだなって知らせてくれる。人は地球でずっと暮らしていけるのかな。
洋画【2020.6月のピックアップ】
季節が梅雨っぽくなってくると、ジトっとした難解なサスペンス・ミステリーが観たくなりませんか?なりますよね。私だけではないはず。私だけ?(まだ梅雨入り前
6月のお薦め
「トランス・ワールド」
好きです。この手の映画は大好物です。
出会うはずのない人物たちが、ある山の中の小屋で出会う。
何が起こったのか。徐々に明らかになっていく真実。
伏線がわりと多いので途中で筋は読めますが
ラストは想像がつきませんでした。
ハッピーエンドと言えるのか、悲しみなのか、このラスト、どう読みますか?
ほぼ小屋周辺のシーンで登場人物も少なく、景色はさほど変わらないにもかかわらず、見事なほどに飽きません。SFミステリー。
「ドニー・ダーコ」
主演のジェイク・ギレンホール好きです。「遠い空の向こうに」や「ミッション:8ミニッツ」の彼もとても素敵でした。
とても難解と言われるこの映画。
私には初回ちんぷんかんぷん、二回目三回目、やはりわからんちんでした。
わからない時は、考察をググる。いい時代ですね。沢山の考察が出て、なるほど…私ごときが解るわけがなかった!と納得しました。
そして、なんて怖い作品なんだ!絶対に絶対に私の身に起きて欲しくない…と思いました。
精神が不安定な高校生ドニーは夢遊病を患っているが、ある夜、不気味な声に導かれると銀色のウサギの姿をしたものに世界の終わりまでの残り時間を告げられる。同じ頃、ドニーの家に飛行機のエンジンが落下する。
「E・T」の女の子、ドリュー・バリモアも教師役で出ています。
洋画【2020.5月のピックアップ】
映画ごとに感想載せるのって楽ですが
多少まとめた方が見やすいよなぁ…と思い(今頃)
月ごとに、数本ずつあげようかなと思った次第です。大丈夫?果たして続くのか?と自分に期待はしてませんが、「やってみる気持ちこそ真の価値があるのだ」と…この世のどこかで誰かが言ってる気がする。多分。
今月のピックアップは↓
【わたしに会うまでの1600キロ】
原題は「WILD」。
自分にとってすべてだった母の死の喪失感から、ヘロインと性依存で離婚。母が誇りに思っていた自分を取り戻そうと、パシフィック・クレスト・トレイルに挑むシェリル。
実話が基になっている小説が原作です。
歩きながら挟み込まれる回想シーンでシェリルの過去を辿っていく。
たった1人で、それも1600キロの過酷な砂漠や山脈や森の中で、シェリルのそうした過去を昇華させていく姿は、とてもとても力強かった。
フェミニズム要素も感じられ、勇気づけられるセリフやシーンも詰まった映画でした。
私は登山をたまにするので、テント背負って必要最低限の物を持ち、何日も何ヶ月も自分の身体で歩き続けることの価値とは計り知れないものなんだろうな〜と、漠然と憧れがあります。
それを行えるだけのハッキリとした何かが私の内に無い状態で歩き出しようものならすぐに気持ちも挫折するだろうことは目に見えてるけれど、必要だとハッキリ感じる時があったら結構悩みもせず行動するタイプです。それが明日なのか30年後なのかわからないけれど、私もシェリルのように「生」の力強さを自分の中に感じたい…
シェリルは、母親からの精神的自立を自ずと必要としていたんだなと思いました。また、自然と対峙して自分自身を見つめていく姿は母親目線で見ると何とも言葉が出ない気持ちで泣けてきました。
キツネが所々でチラッと映ります。
あのキツネはまるでシェリルのお母さんが見守っていたかのようでした。
【ロング・トレイル!】
今月はもうきっと、歩きたい気分だったんでしょうね。右往左往する日常に疲れてるのかな。ただただ前へ、黙々と歩きたい…
5月のせいでしょうか。
さておき、年老いて、病気と薬と葬式が日常だと言い、トレイル踏破を目指すお爺さん2人の旅。
こういうほのぼのとした映画も好きです。
足腰はヨボヨボとしながらも、大自然の中で若かりしヤンチャした思い出を語り合い、弱さを振り返り、ぶつかって、認め合って。
人生というものが、愛おしくなりました。
この2人も見てて笑っちゃうし愛おしい。
綺麗な自然の風景と、クスっと笑えるユーモアと、まあまあ良いかこれもまた人生だわよね〜ってな空気を味わって気楽にお菓子食べながら観たい時にぜひ。
疲れた時、またボーっと観よう!と思えた映画でした。
映画「パッセンジャー」
地球から120年先の星へ移住するために5000人以上の人間が宇宙船の冬眠ポットで眠りながら移動中に、到達まであと90年の地点でジム(クリス・プラット)が目覚めてしまう。
全体的に、ご都合良く進む映画だなぁ。という感想はさておき…
映像がとにかく美しい映画です。
宇宙船のデザインも、船内の機能も、広がる壮大な宇宙空間も、そして主演の2人も、全て見た目が美しい。
ハンガーゲーム以来ジェニファー・ローレンス好きな私の目は大満足。彼女の素敵な魅力をたっぷり観れました。
クリス・プラットもそもそもハンサムだし、チャーミングなシーンもあって笑ったし。
始終ひたすら宇宙船のシーンなのに、あれもこれもが美しいので飽きませんでした。
何も考えず、ただただ安心して目の保養がしたい時に、きっとまた観るかなぁ。
ある意味、観終わったあとポジティブでいられる作品。なんか私の人生も結構うまくいっちゃうかも!という錯覚を与えてくれました。笑
特別心が動く作品ではないにしても、始めから終わりまで目が満足し続ける作品は沢山あるわけでもないので、今日はポー…っと映像に見惚れたいなぁ〜なんて気分の時にはお薦めです。
映画「ブレイン・ゲーム」
題名がなんだかしっくりこない。原題「Solace」の方がいいな。悲しみや失意からの慰み。
とは言え、この手のアンソニーホプキンスがとてもとても好きです。医師で彼という、あのレクター博士を思い出させる。
この映画では連続殺人犯を「追う側」のアンソニーホプキンスなのだが、過去や未来を断片的に知る超能力者という役。
対する連続殺人犯はさらに上をゆく超能力者のコリンファレル。
題名がまるで二人の能力の闘いをテーマにしているようで個人的には気に入らないし、原題のsolaceがテーマなのだろうと思う。思うけれど、いまいち描き足りないのではないかなと感じた。
でも、レクター博士にまた会えたかのような気分になれたし、アンソニーホプキンスの穏やかな笑顔が見れたので、私としては、よきです。
無性に羊たちの沈黙が観たくなる映画だとも言えるかもしれない…
映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」
イギリスの福祉制度と貧困の映画です。
感動的に仕立て上げるわけでもなく、過激表現するわけでもなく、「人であることの尊厳」と事実を表現した映画だと思います。
人としての権利をはねつけるかのような制度や規則への怒りのメッセージが感じとれるとともに、助けの枠に入れない人たちの、人であるからこその慈しみの愛が在りました。
フードバンクでのシーン、堪らなかった。
イギリスだからと他人事や物語として決してみれない、リアリティのある映画です。
ダニエルの言葉を、胸に残して明日も誇らしく生きよう。ダニエルの姿を、自分の中に取り込んで明日も人らしく生きよう。
そんな風に、思いました。
映画「フロリダプロジェクト」
多くの人がお金をかけて訪れる夢の国ディズニー、その隣にあるモーテルで
詐欺や盗んだ物を売るなどしてその日暮らしをしているシングルマザーのヘイリーと娘のムーニー。
こういう貧困の現実もだけれど
この映画はキラキラしたストーリーを作り込んだり感動作に仕上げたような胡散臭さは微塵も無くて、リゾート地のポップな可愛いらしいカラーの建物や太陽の陽射しとは対極的にある母と娘の暮らしが描かれている。
6歳のムーニーにとってヘイリーは大好きなママで、モーテルの人々や友達との世界は大冒険で。外から見れば福祉局の介入は確かに必要な措置かもしれないけれど
ヘイリーはヘイリーの可能なだけありのままに、娘を愛して守っていることが映画の中でよくわかるように描かれている。
環境って、何だろうか…と問いかけられているようだった。
是枝監督の「誰も知らない」
(ネグレクト下の環境におかれている兄弟たちの視点で描かれている実話を元にした作品)
も参考にしたらしいこの映画の監督。
「誰も知らない」の感想はこちら↓
監督の訴えていることが始めから終わりまで詰まっている映画だった。
ヘイリーの何が自業自得だと言うのか。
現実の中を生きるその事実に目を背けて表面上だけ眺めていたら、彼女は素行悪く母親失格だとしか見えてこないのかもしれない。
けれど様々な相互の環境の中でヘイリーはヘイリーとして生きているその事実に対して、批判出来るはずがない。
ムーニーはママが大好きで
不安な現実を6歳なりに敏感に感じとりながらも、虚勢を張り口調も態度もママを真似ているかのように見えた。それは等身大のムーニーだ。
「倒れても育っている木」を好きだと言ったり「大人が泣く前はわかるんだ」と言ったムーニーの言葉は胸に刺さった。
それでも、ムーニーの目線ではこのママとの生活の瞬間瞬間が隣の夢の国ディズニーのように豊かなのだ、と思える。
映画の中にある様々な対比の描写は、この事実を世界に突きつけているようだった。
ラストは、とにかく現実というものを考えさせられる。
加えて、モーテルの支配人のボビーの、幼い母ヘイリーとムーニーをなんだかんだ見捨てずに見守っているような姿もこの映画の伝えたいことなのかもしれない。